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無関心

アモス6章 1. 安逸と自己満足に陥った指導者たち(1節)

「災いがある、シオンで安逸を楽しみ、サマリアの山で安らぎを得ている者たちよ。」

イスラエルの指導者たちは、自分たちの地位や財産に頼り、安逸な生活を送っていました。南ユダのエルサレム(シオン)には神殿があり、北イスラエルのサマリアは地形的な利点と強力な軍事力を誇っていました。彼らはこれらが自分たちを守ってくれると錯覚し、神の警告を無視しました。

なんと愚かな態度でしょうか。私たちが持っているものが私たちの安全を保証すると信じるなら、それは大きな錯覚です。イスラエルの指導者たちは、自分たちが神の民であり、神殿と強大な軍隊があるという理由で安全だと信じていましたが、神の裁きはすぐそこに迫っていました。

神は指導者たちにより大きな責任を求められます。高い地位にあるほど、より多くの恵みを受けた者ほど、公義と正義を実践し、隣人を助けるべきです。しかしイスラエルの指導者たちは、贅沢と快楽に浸り、貧しい人々の叫びを無視していました。

2. 堕落した指導者と無関心な民(1~6節)

アモスは指導者たちの贅沢と快楽を強く非難し、隣人の苦しみに対する彼らの無関心を暴きます。「ヨセフの苦難」(6節)は、貧しく疎外された人々の苦しみを意味します。指導者たちはその苦しみに関心すら持ちませんでした。彼らは象牙で作られたベッドに横たわり、豪華な食事を楽しみ、自分たちの成功と権力を誇っていました。

さらに悲しい事実は、民衆さえもこの堕落した指導者たちを羨望していたことです。民衆は富と権力を持つ者を尊敬し、彼らの贅沢や特権を羨んでいました。「世の中ってそんなものだ」と諦めて、不正に順応し、公義と正義が踏みにじられるのを見過ごしていました。

私たち自身もここで深く振り返るべきです。隣人の苦しみを無視し、堕落した権力を羨む態度は、神の前で大きな罪です。私たちの無関心が神の裁きを招くことを忘れてはなりません。

3. 過去の教訓と現在の慢心(2~3節)

「カルネに行ってみよ。ハマテに行ってみよ。ペリシテのガテに行ってみよ。お前たちは彼らより優れていると思うか?」

カルネ、ハマテ、ペリシテのガテは、かつて強大な軍事力と富を誇った都市でした。しかし、彼らもまた神の裁きを免れることはできませんでした。それにもかかわらずイスラエルは、自分たちが彼らより安全だと信じ、慢心していました。自分たちの軍事力と経済力が自分たちを守ってくれると錯覚していたのです。

神は今日、私たちにも問いかけています。「あなたが持っている財産や頼りにしている力が、本当にあなたを守れるのか?」私たちが頼りにしている世の中のものは永遠ではありません。お金も、権力も、成功も、神の裁きの前では何の意味もありません。

私たちが神以外のものに頼りながら生きるなら、その結果は結局破滅しかありません。私たちの力や成功を誇るのではなく、それがすべて神の恵みであることを思い出し、感謝する態度が必要です。

4. 歪められた正義と公義の欠如(12~13節)

「馬が岩の上を走れるだろうか?牛が海を耕せるだろうか?しかしお前たちは正義を毒草にし、公義を苦いヨモギに変えた。」

アモスはあり得ない比喩を使って、イスラエル社会の不条理を暴露します。正義と公義は社会を維持する基本的な原理です。しかし、イスラエルでは正義が人を害する毒草に、公義が食べられない苦いヨモギに変質していました。社会全体が堕落していたのです。

イスラエルは「ロ・ダバル(空虚)」という名前の町を征服し、それを誇りにしていました。しかし神は、それが空虚で虚しいものであることを明らかにされます。彼らは神を忘れ、自分たちの成果を誇り、感謝すらしませんでした。

私たちの社会はどうでしょうか。私たちは正義と公義を追求しているでしょうか。それとも、自分の利益のために弱者を無視し、不正を見過ごしているでしょうか。神は正義で公義に満ちた社会を望まれています。

5. 民族全体への裁きの警告(14節)

「ハマテの入り口からアラバの川まで、お前たちを圧迫する国を起こす。」

神はイスラエル全土にわたる裁きを予告されています。裁きは特定の階級や地域に限定されず、堕落した社会全体を対象とします。イスラエルが信じていた軍事的安定と経済的繁栄は何の役にも立たなくなるでしょう。

神の裁きは公義に基づいています。神は悪を見過ごされません。社会的不正と堕落は神の裁きを招きますが、それは私たち全員の責任です。私たちの社会で正義と公義を立て直すために積極的に参加する必要があります。

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